吉岡美術 | 骨董品買取ブログ
宅配買取の梱包方法について 2020年11月30日
宅配買取の梱包方法について
宅配買取の場合、店舗へ足を運ぶ必要がないため、遠方の方や時間に余裕がない方などにとって、大変便利な買取方法です。ですが、宅配買取をご利用いただく皆様には是非、ご留意いただきたい点がございます。
それは、骨董品が古いものである以上、大変壊れやすく、取り扱いには厳重な注意が必要であるということです。
残念ながら、過去弊社の方に宅配で送られてきたお品物の中には破損してしまったものもあり、特に今年度は先述の通り宅配買取のご依頼が増えた影響もあり、破損件数が急激に増えてしまっております。今回の記事では、せっかくの大切なお品物を無駄にしないように、骨董品の宅配買取における、梱包方法の正しい手順について、解説いたします。
品物が破損する原因
宅配買取において、お品物が損傷してしまう大きな要因は以下の3点となります。
◆品物を緩衝材(プチプチ)に包んでいないため
緩衝材を使用して頂きたいお品物一覧
◆品物同士が衝突したため
段ボールへの詰め方
◆箱の大きさが合っていないため
箱のサイズが合わないとき
発送作業において、特に気を付けなければならないのが梱包時のミスです。そもそも梱包時のミスはなぜ起こってしまうのかといった、梱包ミスを防ぐための具体的な対策や方法についてをご紹介いたします。
基本の梱包方法
手順① 事前査定額1万円以上の物や陶器・金属のお品物を緩衝材に包む
事前査定額が1万円以上の物や陶器・金属のお品物を梱包いただく場合、
品物同士を衝突させないためにも、緩衝材で包んだ上で段ボールの中に入れてください。
手順② 新聞紙を敷いてから品物を入れる
梱包時に、段ボール内にクシャクシャに丸めた新聞紙を敷いてから品物を入れると、お品物が割れにくくなりますので、梱包時にお気を付けください。
手順③ 隙間に新聞紙を詰めて品物が動かないようにする
品物を段ボールに入れた後、隙間に新聞紙のような緩衝材を詰めて品物が動かないようにすることで、配送による破損や損傷が未然に防げます。
悪い例
箱の無いお品物に上から物を重ねると、破損してしまう可能性が高まりますので、別梱包で発送頂きますようお願い致します。
手順④ 割れ物が入っている場合、段ボールに「上」「割れ物」と赤字で記載する
割れ物を梱包する際、段ボールに「上」「割れ物」の表記を赤文字で記載いただけますようお願いいたします。
また、発送業者はゆうパック又はヤマト運輸の着払いでお願いしておりまして、ご依頼の際は、午前中の時間指定をお願いいたします。
なお、サイズが大きく、ゆうパック・ヤマト運輸で送れない場合は、運送会社を指定させて頂きますので、一度ご連絡ください。
大きめのお品物の梱包方法
サイズが大きすぎる品物の場合、下記のように輸送中に品物同士が衝突して破損する頻度が高くなります。
例:絵画の場合
破損して届く頻度が高いお品物です。
ガラス面や額の角が破損して届く場合がございますので、厳重な梱包をお願い致します。
手順① ガラスや額縁が破損しないために、緩衝材で包む前に段ボールで覆う。前面のみで構いません。
手順② 緩衝材を巻いてガラス面側に折り込む。ガラス面側が分厚くなり、割れにくくなります。
手順③ 衝撃で割れないように、さらに緩衝材を巻いて2重、3重にする。
手順④ 作品用の箱がない場合でも、段ボールを巻くと、さらに衝撃に強くなります。
上記の手順1を怠ってしまいますと、下記のように外観で輸送業者が割れ物であるということを判断できません。
結果、このようにガラス面が粉々に割れて届いてしまいました。
こういった破損を防ぐためにも、正しい手順をご確認の上、
梱包を行っていただけますと幸いでございます。
例:掛軸の場合
輸送中の破損の可能性が低いお品物ですが、事前査定1万円以上のお品物の場合、個別で緩衝材に包んだ上で、下記の通りに梱包をお願いいたします。
なお、他の品物と同梱する際も、事前査定1万円以上のお品物のみ個別で緩衝材で包むようお願いします。
事前査定額が1万円未満の場合は、下記のような梱包方法をベースに、
他の品物が破損しそうな場合のみ緩衝材を使用してください。
丁度良いサイズの段ボールがない場合の梱包方法
下記のように、段ボールを切るなどして隙間を無くして梱包して頂きますようお願い致します。
品物が大きく、箱入りのお品物でしたら、中で品物が動かないようにした上で、緩衝材を巻いて発送頂いても構いません。
緩衝材を使用して頂きたいお品物一覧
事前査定額1万円以上のお品物
箱入りの場合、箱の中で動かないように梱包した上で、箱も梱包してください。
箱の無いお品物
お品物同士が衝突して破損しないように、一つずつ梱包をお願いします。
陶器製の例:茶碗・花瓶・香炉・皿・香合・巾筒・箸置など
金属製の例:鉄瓶・茶筒・茶托・花瓶 など
箱入りのお品物
箱の蓋が紐などで固定されている場合、箱に緩衝材は不要です。
箱の中で品物が動く場合は、新聞紙や緩衝材を詰めて固定してください。
陶器製の例:茶碗・花瓶・香炉・皿・香合・巾筒・箸置など
金属製の例:鉄瓶・茶筒・茶托・花瓶 など